あなたの名前は消しました
袖を通さぬままでいる古着を
仕舞い続けても仕方がないので
着ないものを捨てるように
あなたの名前を捨てました
見えていたのはセンチメントか
トリガーがあると苦しくなるので
今さらどうにもならないことを
もうどうしようもないことを
手放したいと思いました
もっとこうしていればとか
ああしていればよかったのにとか
今だからこそ言える言葉で
人は簡単に酔ってしまえる
自傷をするのはやめました
記憶はたましいの一部だから
思い出すことはあるけれど
今は今として生きてゆきたい
ブランコを揺らしているのは自分
ふわりふわりと風を切る
袖を通さぬままでいる古着を
仕舞い続けても仕方がないので
着ないものを捨てるように
あなたの名前を捨てました
見えていたのはセンチメントか
トリガーがあると苦しくなるので
今さらどうにもならないことを
もうどうしようもないことを
手放したいと思いました
もっとこうしていればとか
ああしていればよかったのにとか
今だからこそ言える言葉で
人は簡単に酔ってしまえる
自傷をするのはやめました
記憶はたましいの一部だから
思い出すことはあるけれど
今は今として生きてゆきたい
ブランコを揺らしているのは自分
ふわりふわりと風を切る
新雪に足を踏み出すときに
ためらうことを忘れないまま
蹂躙しようと思わないまま
白さにとけこみたいと願う
親切に足を踏み入れるとき
頭から疑うことをしないまま
あたりまえだと驕らないまま
白さに染まりたいと誓う
舞う雪のひとひらひとひらも
氷のはしらのひとつひとつも
きみやぼくという人間も
透明な水が模るもので
穢せないし穢さない
享受とはそういうものだから
閉じたように感じる季節は
開くための調音期間
ピアノからフォルテへ
アンダンテからアレグロへ
他人のタクトに振り回されても
コンマスは自分自身だ
ひるまない
毎日新しい陽がそそぐから
生きているものは息をして
目覚めては眠ってまた起きて
日々を積み重ねていこう
いくつものはじまりの朝に
ためらうことを忘れないまま
蹂躙しようと思わないまま
白さにとけこみたいと願う
親切に足を踏み入れるとき
頭から疑うことをしないまま
あたりまえだと驕らないまま
白さに染まりたいと誓う
舞う雪のひとひらひとひらも
氷のはしらのひとつひとつも
きみやぼくという人間も
透明な水が模るもので
穢せないし穢さない
享受とはそういうものだから
閉じたように感じる季節は
開くための調音期間
ピアノからフォルテへ
アンダンテからアレグロへ
他人のタクトに振り回されても
コンマスは自分自身だ
ひるまない
毎日新しい陽がそそぐから
生きているものは息をして
目覚めては眠ってまた起きて
日々を積み重ねていこう
いくつものはじまりの朝に
自分たちは知恵を持つ獣だから、と思い込み、
ほかの獣たちとは線引きをしているけれども、
そのあわいにあるのは思いあがりと哀しみだ。
廃棄をするほど殺している。
根絶やしにするほど殺している。
自死をするほど殺している。
繁栄の道を違えてきたわたしたちは、
もはや獣の風上にも置けない存在として、
人間という生きものでいるしかないんだろう。
肥大したり千切れたりするコミュニティで、
歌をうたうよ。
言葉は後出しジャンケンなのに、
気づけば通じあえなくなっていったよ。
今でもうたい続けているよ。
いくつもの文化が生まれては死んだけれども、
原始の鼓動が息づく歌はずっと残っていくだろう。
人間の知恵や技術は確かに優れているのだろうが、
ギミックを必要としない獣たちこそ素晴らしい。
生きるだけで輝いて見える人間はそうそういない。
しなやかに走り、勇猛に戦い、
子をなし、血を繋げていく獣たちよ。
あたりまえのことができない人間を、わたしを、
責めることもしないでただただ日々を、
己を全うする命をどんなに尊いものかと思うよ。
ほかの獣たちとは線引きをしているけれども、
そのあわいにあるのは思いあがりと哀しみだ。
廃棄をするほど殺している。
根絶やしにするほど殺している。
自死をするほど殺している。
繁栄の道を違えてきたわたしたちは、
もはや獣の風上にも置けない存在として、
人間という生きものでいるしかないんだろう。
肥大したり千切れたりするコミュニティで、
歌をうたうよ。
言葉は後出しジャンケンなのに、
気づけば通じあえなくなっていったよ。
今でもうたい続けているよ。
いくつもの文化が生まれては死んだけれども、
原始の鼓動が息づく歌はずっと残っていくだろう。
人間の知恵や技術は確かに優れているのだろうが、
ギミックを必要としない獣たちこそ素晴らしい。
生きるだけで輝いて見える人間はそうそういない。
しなやかに走り、勇猛に戦い、
子をなし、血を繋げていく獣たちよ。
あたりまえのことができない人間を、わたしを、
責めることもしないでただただ日々を、
己を全うする命をどんなに尊いものかと思うよ。
おもいおもいカバンを背負って
ときには両手にも荷物を抱えて
毎日登校していたな
当時は考えなしだったけど
生きていくための矢じるしが
希望がぎゅうぎゅうに詰まってた
思えばそう
ランドセルは
たからばこでした
だから子供は嬉しいんだろう
ツヤツヤピカピカの大きなカバンを
自分に託されることが
たからものを徐々に手に入れ
形だけでも使えるようになるころに
役目を終えてひしゃげるんだ
子供が手を離さないよう
しっかりしがみついている
振り回したり振り回されたり
ほん投げられたり傷つけられたり
ときにはデコレーションされながら
何年も寄り添っている
かけがえのない
たからばこでした
ときには両手にも荷物を抱えて
毎日登校していたな
当時は考えなしだったけど
生きていくための矢じるしが
希望がぎゅうぎゅうに詰まってた
思えばそう
ランドセルは
たからばこでした
だから子供は嬉しいんだろう
ツヤツヤピカピカの大きなカバンを
自分に託されることが
たからものを徐々に手に入れ
形だけでも使えるようになるころに
役目を終えてひしゃげるんだ
子供が手を離さないよう
しっかりしがみついている
振り回したり振り回されたり
ほん投げられたり傷つけられたり
ときにはデコレーションされながら
何年も寄り添っている
かけがえのない
たからばこでした
ねぇ いつ死ぬかより
いつ笑うかでしょ
いつ振り向くかでしょ
ものごとにはタイミングがある
それにより別の意味になる
季節がめぐるのと一緒
巻き込まれている
生まれるまえから
わたしたちは宇宙の一員
ひとりきりではこの場にいない
共同作業? とんでもない
運命共同体とか言うけど
沈む船に乗りたくはない
宇宙をバックにつけながら
今日もまわり続ける矛盾劇
愛を知る人は寂しがり
なくしたものを探しがちだし
知らない人は焦がれるもので
擦れ違いが奏でるカノン
あじさいは褪せてもきれい
そうやって笑うあなたもきれい
装飾花のなかでいいから
どうか仲間に入れてほしい
ねぇ いつ死ぬかより
いつ咲くかだからさ
いつ笑うかでしょ
いつ振り向くかでしょ
ものごとにはタイミングがある
それにより別の意味になる
季節がめぐるのと一緒
巻き込まれている
生まれるまえから
わたしたちは宇宙の一員
ひとりきりではこの場にいない
共同作業? とんでもない
運命共同体とか言うけど
沈む船に乗りたくはない
宇宙をバックにつけながら
今日もまわり続ける矛盾劇
愛を知る人は寂しがり
なくしたものを探しがちだし
知らない人は焦がれるもので
擦れ違いが奏でるカノン
あじさいは褪せてもきれい
そうやって笑うあなたもきれい
装飾花のなかでいいから
どうか仲間に入れてほしい
ねぇ いつ死ぬかより
いつ咲くかだからさ